長期債金利・GBTCプレミアムなどの指標から今のビットコイン市場をどう見るか?
複数の指標から市場を捉える
2月には暗号資産相場がさらに高値を更新して、一層力強くなりました。とはいえ、マーケットには過熱感も出ているという評価も聞こえてくるようになりました。
本コラムでは筆者がここ1ヶ月位の間、マーケット関連でよく気にかけている指標を元に現在の市況分析をしていきます。
筆者がこの1ヶ月位相場関連でよく気にしている指標は、大きいものから順番に、長期債金利とGBTCプレミアム、OI(Open Interest : 未決済建玉)、Coinbaseプレミアム、米ワクチン接種量です。
長期債金利は上昇傾向、GBTCプレミアムは縮小傾向
現在の状況では、長期債金利は上昇傾向、GBTCプレミアムは縮小傾向です。長期債金利は1年ぶり高水準になっています。金利が上がればリスク資産への資金流入は歯止めがかかるので、これはビットコイン市場にはネガティブに働きます。
GBTCプレミアムについては、ビットコイン現物とグレイスケール投資信託の価格が乖離していることを表しています。グレイスケールは最大のビットコイン投資信託であり、市場で大きい影響力を持つ要素の一つです。
このプレミアムが直近1年では平均30%あったものが最近では10%前後に縮小しています。
参照:Grayscale Bitcoin Trust (BTC) (GBTC)
GBTCプレミアムがあるから現物に流入するという流れは、これまでのトレンドで投資信託を申し込みするだけで、プレミアムがとれると期待する人たちによってビットコイン現物市場が支えられていた側面もあります。また、GBTC投資信託は購入後、半年間のロックアップがある商品ですが、昨年に購入されたGBTCのロックアップの解除が徐々に始まるのは意識したいところです。
米企業のビットコイン購入とCoinbaseプレミアム
普通ならビットコインはブレーキがかかるような状況にも思えますが、それを支えているのがテスラやマイクロストラテジーをはじめとした米国企業のビットコインの爆買いです。
2021年2月には、電気自動車大手のテスラが証券取引委員会(SEC)に提出した資料で、15億ドル(約1,600億円)のビットコインを購入していたことが明らかになりました。
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企業が引き続きビットコインを爆買しているかどうかを把握するにはCoinbaseプレミアムを見るが良いでしょう。アメリカ企業がビットコインを買うならCoinbaseを通して購入するケースが多いからです。
普通ならブレーキがかかるかペースを落としても良い相場に、テスラがカンフル剤を打ったという要素が強いのが2021年1-2月の相場です。Coinbaseプレミアムを見ることで、このカンフル剤が効いているかどうか多少確認ができます。ただしこの最高のカンフル剤がいつまで持続するかは分かりません。
これらのことを考慮したうえで、OI(Open Interest : 未決済建玉)によるレバレッジ取引参加者の過熱感や、金融緩和出口の先行指標になり得る米ワクチン接種量を気にかけるべきではないかと考えています。総論して、強気相場に浮かれすぎずにマーケットに向き合うべきであるといえるでしょう。
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